印刷の現場では、普段聞きなれない専門用語が多く使われます。
今回は、特に質問が多い印刷関連の用語を分かりやすくまとめました。
入稿時やデザイン作業にぜひお役立てください。
📌 基礎知識・解像度関連
解像度(dpi/ppi)
画像の密度を示す数値。
数値が高いほど鮮明な印刷が可能。
通常、印刷用は300dpi~350dpi、WEB用は72dpi。
ビットマップ画像
ピクセル(画素)が並んで表現される画像。
写真画像は基本的にこの形式。解像度によって品質が左右される。
線数(スクリーン線数)
印刷の網点の細かさを示す数値。
一般的に150~175線。線数×2が推奨解像度となる(例:175線の場合350dpi)。
フルカラー印刷(CMYK)
シアン・マゼンタ・イエロー・ブラックの4色を組み合わせて再現するカラー印刷方式。
グレースケール印刷
白黒の階調を使ったモノクロ印刷。
通常600dpi程度が推奨される。
モノクロ2階調印刷
白黒2色のみで表現。シャープな仕上がりのため1200dpi推奨。
エンコード
画像データの圧縮や変換を行い、印刷や表示に適した形式に変換すること。
📌 特殊印刷・加工関連
角丸加工
印刷物の角を丸くカットする加工。名刺やカードによく使用。
ミシン目加工
切り取りやすくするための切り取り線加工。チケット、クーポンなどに活用。
スジ入れ加工
厚手の紙に折りやすいように折り目をつける加工。
型抜き加工(トムソン)
好きな形に型を使って打ち抜く加工。
孔開け加工
バインダーやカレンダーなどに穴を開ける加工。
箔押し加工
熱と圧力で金箔や銀箔を紙に転写する加工。
ロゴやタイトル部分の強調に利用。
エンボス加工(浮出し加工)
凹凸をつけて立体的な表現をする加工。
高級感を出したい場合に使用。
ニス引き加工
印刷物の表面をニスでコーティング。
光沢や汚れ防止に使用される。
PP貼り加工
薄いフィルムを貼り付け、耐久性や高級感を高める加工。
冊子やカバーに最適。
ホログラム加工
角度によって色が変わるホログラムを表面に施す加工。
目を惹くデザイン表現に最適。
ホワイト印刷(ホワイトインキ)
白色のインキで印刷する方法。
カラー紙や黒い紙に印刷する際に使用。
蛍光印刷(蛍光インキ)
鮮やかな蛍光色やメタリックカラーのインクを使用した印刷。
📌 デザイン関連用語
ラフ(ラフデザイン)
デザインの初期段階の大まかなスケッチ。
細部を決めず全体の方向性確認に使用される。
ラフスケッチ
ざっくりとしたアイデアの手描きスケッチ。
ラフレイアウト
文字や画像の配置を示す簡易的なレイアウト案。
ラフ案
プレゼンやクライアントとの確認に用いる提案書用の初期デザイン案。
📌 ロゴデータ関連用語
ベクター形式
点と線で構成され、拡大縮小で劣化しない形式。
AI、EPS、SVGなどが代表的。
ビットマップ形式(ラスター形式)
ピクセルで構成される画像形式。
JPG、PNG、GIFなどが代表的。
SVG(スケーラブルベクターグラフィックス)
WEB用に適したベクター形式。ブラウザで直接表示可能。
AI形式(Adobe Illustrator)
Illustrator専用のベクター形式。デザイン業界標準。
EPS形式
ベクター形式の一種で様々なソフトで使用可能。
JPEG(JPG)形式
写真の保存に一般的な画像形式。印刷には注意が必要。
PNG形式
透明背景が可能な画像形式。WEBでよく使用される。
GIF形式
アニメーションやシンプルなグラフィック向け画像形式。