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📖 今さら聞けない用語集 ~デザイン編~

日々デザインの現場では、さまざまな専門用語が飛び交います。
「聞いたことはあるけど、正確な意味はよく分からない…」そんな言葉も多いのではないでしょうか?

今回は、デザインに関する基礎用語を、初心者にも分かりやすく解説いたします。

【フォントに関する用語】

■字体(じたい)
文字の個々の形状のこと。楷書・行書・草書などがあり、文字そのものの骨格を表します。

■字形(じけい)
同じ字体であっても、手書きや印刷などの手法によって異なる文字の形状を指します。
例えば、筆書きの「あ」とペン書きの「あ」の違いなどです。

■書体(しょたい)
文字の全体的なスタイルやデザイン。明朝体やゴシック体など、字体をまとめた一連のセットを指します。
広告やWEBデザインでは、目的や印象に合った書体選びが非常に重要です。

■フォント
書体のデジタルデータのこと。活字印刷時代は同サイズ・同デザインの活字一揃いを指しましたが、現在はコンピューターで扱える書体データそのものを指します。

【代表的な書体の種類】

明朝体(みんちょうたい)
縦線が太く横線が細い。装飾として「ウロコ」や「ハネ」があり、繊細で格式高い印象を与えます。小説などの本文に多く使用されています。

ゴシック体
縦横の線がほぼ均一で、装飾(セリフ)がありません。視認性が高く、見出しや広告、看板など幅広い用途で使われます。

伝統書体(でんとうしょたい)
楷書・行書・草書など、歴史的・文化的背景を持つ書体。伝統文書や書道作品に使われることが多いです。

ディスプレイ書体(デザイン書体)
視覚的なインパクトや装飾性を重視した書体。タイトルや広告のキャッチコピーなど、目を引くための用途に適しています。

UD書体(ユニバーサルデザイン書体)
誰にでも読みやすいよう設計された書体。視力の弱い方、高齢者などにも配慮されています。

【文字サイズ・レイアウトに関する用語】

ウェイト
文字の線の太さのこと。「ライト」「ノーマル」「ボールド」などがあり、情報の優先度や視認性を調整します。

級(Q)・ポイント(pt)
文字サイズを測る単位です。1級は約0.25mm、1ポイントは約0.35mm。
文字の大小は視覚的な印象や読みやすさに直結します。

行送り(ぎょうおくり)・歯(は)
行送りは行間のこと。「歯」は行の高さであり、行送りと歯の差が字間を形成します。
適切な行送り・歯の設定は、読みやすさを左右する重要な要素です。

【印刷・デザイン加工に関する用語】

ラフ(ラフデザイン)
完成前の初期段階の簡易的なスケッチやデザイン案のこと。クライアントやチーム内でデザインの方向性を確認するために使われます。

文字組(もじぐみ)
テキストを視覚的に美しく配置すること。書体選び・字間調整・行間調整などを含み、読みやすさや見栄えを整える作業です。

レイアウト
文字や画像などの配置を決めること。視覚的に情報が伝わりやすく、美しく見えるよう調整します。パンフレットやポスター、WEBサイトのデザインに欠かせません。

配色(はいしょく)
色の組み合わせのこと。選ぶ色の種類・割合・明暗などによって印象が大きく変わります。
デザインにおいて、目的に合った配色を選ぶことが成功のカギになります。

【著作権関連用語】

Copyright(コピーライト/著作権)
作品を創作した人や企業が持つ権利であり、作品がどのように使われるかを決定することができます。
Copyright表示は義務ではありませんが、無断転載を防ぎ、権利者を明示する効果があります。

クリエイティブコモンズライセンス(CCライセンス)
著作権者が自分の作品をどのような条件で使ってよいかを示すためのライセンス。
営利目的使用の可否や改変許可など、自由に使用条件を設定できます。

【色彩・印刷知識】

CMYK/RGB
CMYKは印刷物で使う色表現(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)。
RGBはデジタル画面で使う色表現(赤・緑・青)。
印刷物とデジタル表示では色表現の仕組みが異なるため、注意が必要です。

【まとめ】
現場で頻出する基本的な専門用語を紹介しました。
用語を理解することで、コミュニケーションが円滑になり、デザイン作業の質やスピードが向上します。

ぜひ今回のコラムを参考に、デザイン制作に役立ててみてください。